Clockway

項の日記です。

ふたりの証拠

悪童日記続編。



離れ離れになったふたごの15〜50歳の物語。
ほとんどが、ハンガリーの小さな町にひとり暮らすリュカの独白なんだが、最後の章は、帰ってきたクラウスの独白である。
ただし、リュカは30歳時に行方不明になっているため再会していない。



相変わらず倒錯者いっぱーい。
主人公は浮気性。
7歳児の自殺はトラウマもの。



怖いのはエピローグ。
物語は、悪童日記同様、主人公たちが毎日積み重ねて書いた日記であるはずなのだが。
「この物語の筆跡は一貫して同一人物であり、紙の年代も全て同時期のものである」
「クラウスは、『これがリュカが生きていた証拠だ』と言うが、リュカの書く日記に出て来るいずれの人物もこの町には存在しない」



…。
え?



つまり読んできた物語「ふたりの証拠」は、クラウスが、リュカがあたかもその町にいたかのように捏造した物語なのか?



第三の嘘読まないと。