Clockway

項の日記です。

シュレッダー恐怖症

小学5年生くらいのときに、放送室の掃除当番になったことがあります。

放送室の掃除当番は、5人くらいいました。
正確には、付近の廊下や階段掃除の子もいたかも。

放送室にはシュレッダーがありました。
シュレッダーに3人くらいクラスメートが集まって、紙を裁断しながら笑っていました。

じーっと見てると、私の近くにいた、その集団に入っていないひとりの女の子が言いました。
「やだね」
「なにが?」
「あの子達、キライな子の名前を書いた紙をシュレッダーにかけてるんだよ」
「そうなんだ」
「怖い」

怖い、とは、わたしは思わなかったけれど。
人の名前をずたぼろにしておいて、腹を抱えて笑っているその表情が、嫌だなと思いました。

名前を書かれた子は、いじめられているというわけではなかった。
今で言うときっとADHDとかに分類される、どこかマイワールドな自己中心的な子で、なんとなくみんなに避けられてしまう子で。
わたしもその子と接するのはそんなに得意ではなかった、けれど。
こういうやりかたは好きじゃないな。
集団で隠れてこそこそと誰かを貶めて楽しむのは好きじゃないな。

という記憶があるので、今でもなんとなく、シュレッダー恐怖症です。
人の名前の書かれた書類を処分するときは、ごめんなさいと思っているか、無心になるかしています。
そもそも、処分するべき書類=個人情報の書かれた書類=人の名前の書かれた書類、なので、人の名前は避けられない。
名前の書かれた紙をどうこうされただけで、その人になにか起こるような、そんなメルヘンな世界ではないとわかっています。

たまにさみしくなります。